介護職が行う看取り介護の負担を減らす方法

病院で死期を迎えるよりも、特別養護老人ホームや介護施設での終末期を迎える方が圧倒的に増えてきている。
居宅介護では、24時間のオンコールなどを設けることで看護師や介護職が対応することがある。
しかし終の棲家として施設で亡くなる場合、利用者を看取るのは介護職の可能性が高い。
実際に100名を超える利用者が住んでいる特別養護老人ホームでは、約7割が看取り介護を行っており、介護職の看取り介護における精神的負担は想像以上だ。
これから介護職を検討している人は、看取り介護の精神的負担を減らすための方法がある事を知っておいてもらいたい。
看取り介護は特別な技術が必要なわけではない。
しかし、どこからが看取り介護で、どういう状態が終末期なのかを知っておくことが大切だ。

利用者の最後を看取った後、エンゼルケア(遺体の洗浄)や家族への連絡等も介護職が行わなくてはならない。
亡くなった方が必ず一人とも限らず、夜勤中であればそれは介護職にも大きな負担になることもある。
チーム介護と言われているが、慢性的な人手不足のため実際には一人あたりの負担は大きいといわれている。
自分の身を守るためには、とにかく声を挙げること、一人で抱え込まないことが最も重要である。
何をしても悲観的になってしまう状態は、うつ予備軍と思った方がいい。
職場の同僚、上司、誰にでもかまわないので気持ちを声にすることは大切だ。
食べ物の消化と同様に気持ちを吐き出すことで精神的負担が軽減するからだ。
看取り介護は続いていくし、気持ちを消化しなければ自分の健康を害することにもなりかねない。